受精卵が着床しやすい身体になるには?

FavoriteLoadingお気に入り追加する

ミトコンドリアエンジンと解糖エンジン

 

卵子は、主にミトコンドリアからエネルギーの供給を受けています。

 

卵子は、胎児期につくられてから、

長い間、卵巣のなかで眠り続けています。

 

一方、排卵され、

1つの精子とめぐりあい、

受精した卵子は、細胞分裂をくり返し、

10カ月間かけて生まれる準備をしていきます。

 

 

このように、長年卵巣にあり、

受精卵になってからは持続的に働く卵子には、

きちんと継続してエネルギーを供給できるエンジンが必要です。

 

その大事な役割がミトコンドリアが果たしています。

 

一方、精子は1日に5000万〜1億個つくられます。

 

1回の射精では、1億~4億個もの精子が送り出されます。

 

射精後には、わずか4~5日間でもとの数まで戻ります。

 

 

精子は大体3日間で生まれ変わります。

 

正常な状態であれば、日々たくさんの精子が

急ピッチでつくられていることになります。

 

よって、精子の生成には、瞬発力の高い解糖エンジンによるエネルギー供給が求められるのです。

 

 

この解糖系とミトコンドリア系は、生殖年齢にある人にはどちらも重要なエネルギー生成系となります。

 

 

ミトコンドリアと解糖エンジンが連携してこそ、

妊娠に必要なエネルギーをつくり続けられるからです。

 

 

精子の場合、卵子まで泳ぎきる運動は、

ミトコンドリアの働きに支えられています。

 

運動量の低い精子は、卵子までたどりつけません。

 

エンジンがなく、燃料不足になるからです。

 

 

反対に元気のよい精子は

子宮に入ったのち

4~5日間は生き続けます。

 

卵子までたどりつき、

受精できるのは、

運動量の高い精子だけです。

 

 

その持続的な運動量は、ミトコンドリアによって支えられています。

 

 

 

大事なのは、ミトコンドリアと解糖エンジンのバランス。

 

これらのエンジンの働き方は、

食によって違ってきます。

 

毎日の食べ方で卵子と精子のパワーは違ってきます。

 

 

卵子と精子のパワーは毎日の食事で変わる

ミトコンドリアは働きが精密なので、

解糖エンジンが過剰に働きすぎると

それに邪魔をされ、狂いが生じます。

 

ここが卵子や精子の老化を招く原因です。

 

 

酸素を使ってエネルギーを産生する際、

漏電と呼ばれる現象を起こします。

 

それによって「活性酸素」という老化物質がつくり出されてしまうのです。

 

 

活性酸素の特徴は、非常に強い酸化力にあります。

ふれるものを酸化させ、サビさせます。

 

たとえば、りんごをしばらく空気に触れさせておくと、

茶色に変色し、味も質も落ちます。

 

これは、空気中の酸素によって酸化が起きているからです。

 

酸化とは、「老化」を意味します。

 

活性酸素は、通常の酸化よりはるかに強い力で、

体内の細胞を老化させてしまいます。

 

 

活性酸素は遺伝情報に大事なDNAやたんぱく質を攻撃し、

傷をつけます。

 

傷ついた細胞は機能が低下し、

さらに大量に浴びれば細胞は死ぬか、

がん細胞に突然変異します。

 

 

卵子や精子のミトコンドリアが、

活性酸素を大量に発生させてしまったらどうなると思いますか?

 

 

答えは

赤ちゃんの卵である受精卵はできなくなります。

 

 

もしもできたとしても、

正常に成長することは不可能です。

 

 

人間の体は、たった1つの受精卵

からできています。

 

 

それが細胞分裂をくり返してやがて人体になるのです。

 

卵子や精子のDNAに傷がついた受精卵では、

そこまで正しく細胞分裂を行えないのです。

 

 

人体にはもともと活性酸素の害を抑える

「抗酸化物質」を分泌する働きも備わっています。

 

ただしその分泌量は、5歳をピークに減ってしまいます。

 

だからこそ、人は歳をとるたびに

老化が始まるのであって、

それは卵子や精子もです。

 

 

 

解糖エンジンが「子づくりエンジン」と呼ばれおり、

生殖年齢にある若い人たちが、

瞬発力のある動きをするためには必要なエネルギー生成系です。

 

 

ただし、それを過度に働かせてしまうと、

今度は健康な受精卵をつくれなくなります。

 

 

解糖エンジンをほどほどに動かして

ミトコンドリアから発生する活性酸素量を抑えること。

 

ここが大切な卵子や精子を守る重要なポイントです。

 

女性の「冷え」は妊娠を遠ざける

 

女性が妊娠しやすい体になるには、

骨盤内の血流が大事です。

 

着床しやすい子宮内膜をつくるには、

血のめぐりをよくして

子宮内膜をフカフカのベッドのように

温かな場所にしてあげることです。

 

薄く冷たいシーツのような子宮内膜では、

せっかく受精卵ができても、

着床しないと思われます。

 

妊活をされている女性に、冷え性が目立ちます。

 

冷え性になる原因の1つは、

「ミトコンドリアの働きが悪いこと」。

 

つまり、エネルギーがうまく作られません。

 

 

ミトコンドリアは、

低糖質・高酸素・高体温の環境でよく働くようになります。

 

この環境を身体の中で作ってあげる必要があります。

 

 

それには、

糖質を控えた食事

軽い運動

深呼吸

が大事です。

 

 

子宮にたくさんの酸素を送り込んであげるつもりで、

仕事の合間に深呼吸をくり返す習慣を持つだけで

ミトコンドリアの活性化には効きます。

 

 

冷え性の原因としてもう1つ考えられるのは、

血のめぐりが悪くなっていることです。

 

 

体温は血流によって調整されているので、

血のめぐりが滞れば体温も下がります。

 

同時に、

各細胞に送られる栄養素や酸素の量も低下します。

 

こうなると、子宮や卵巣の働きにも影響して、

妊娠力を下げることになります。

 

 

さらに、冷え性を悪化させる原因に、

ストレスがあります。

 

ストレスを簡単に言うならば、

「精神的な緊張」です。

 

心身が緊張を感じると、

交感神経が優位になります。

 

 

すると血管が収縮し、

血のめぐりを滞らせます。

 

 

子宮や男性器などの生殖器の働きも悪くします。

 

 

 

本来、セックスも妊娠も喜び深いことです。

 

ところが、妊活期間が長くなると、それを負担に感じることが多くなります。

 

 

「がんばっているのに授かれない」という現実を

つきつけられるからです。

 

その心の重しもストレスとなり、体を冷やします。

 

 

気持ちを前向きにして、

体を冷やさないよう心がけ、

副交感神経がしっかり動くように心身に働きかけていくだけで、

妊娠力は高まります。

 

 

 

 

参考文献

腸から始める妊活のススメ

あなたのサプリが効かない理由

脳がよみがえる断食力

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です