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体外受精で良質な受精卵を移植しても着床しない場合、着床のタイミングがずれている可能性があります。「着床の窓(WOI:Window of Implantation)」という概念から説明します。
着床の窓とは何か
着床の窓とは、子宮内膜が受精卵を受け入れられる状態にある限られた時間のことです。一般的には排卵後5〜7日目(移植周期ではプロゲステロン投与開始から5日目)が着床の窓とされています。この時間帯を外れると、グレードの良い受精卵でも着床しません。多くのクリニックではこの標準的なタイミングで移植を行いますが、着床の窓の時期には個人差があります。
着床の窓がずれる原因
着床の窓の位置には、個人差があることが分かっています。ホルモン環境の違い・子宮内膜の反応性の個人差・慢性子宮内膜炎などが影響するとされています。ERA検査(子宮内膜受容能検査)は、個人の着床の窓の時期を特定するための検査です。ERA検査で個人最適なタイミングを確認することで、移植の成功率が改善するとされています。
ERA検査の現状
ERA検査はスペインの企業が開発した検査で、子宮内膜の遺伝子発現パターンを分析して着床の窓を特定します。日本でも一部のクリニックで実施されています。反復着床不全(良質な受精卵を3回以上移植しても着床しない)の場合に、ERA検査の実施が検討されます。
体質改善と着床の窓の関係
ERA検査でタイミングが分かっても、内膜の血流・質が低下していれば着床は成立しにくい。着床の窓の特定と、内膜環境の改善は、別の課題として同時に取り組む必要があります。施術による子宮内膜の血流改善は、着床の窓が適切なタイミングであっても内膜環境が整っていない場合の補完的なアプローチです。
繰り返し陰性の方へ
良質な受精卵を複数回移植しても着床しない場合、着床の窓のずれ・慢性子宮内膜炎・内膜の血流不全・免疫的な問題のいずれかまたは複数が関与している可能性があります。クリニックでの精密検査と並行して、体の土台を見直すことが次の移植の環境を変えます。
通い続けるかどうかは、初回を受けてから決めてください。